胃の検査3 ピロリ菌感染の検査

バリウム検査 内視鏡検査 ピロリ菌検査

ピロリ菌は胃酸の強い環境でも、生存できる細菌で、さまざまな胃の病気との関連が知られるようになってきました。この頁ではピロリ菌の感染検査について、です。

ピロリ菌感染の検査

20世紀の後半、ピロリ菌が知られたことで、胃疾患の診断や治療が大きな進歩をとげました。急性胃炎、慢性胃炎、一部の胃ポリープ、一部の胃癌などは、ピロリ菌感染との密接な関連が知られています。

ピロリ菌感染の有無を見る検査には内視鏡検査が必要な検査、不要な検査があります。それぞれの検査の特長を記します。

内視鏡を要するピロリ菌検査

内視鏡が必要な検査

ピロリ菌は(染色法を工夫する必要あり)顕微鏡で十分に見える大きさです。胃の内視鏡検査をするときに、あわせて胃の組織を採取し、そのスライド上でピロリ菌を確認する、という方法(鏡検法)があります。

ただ、ピロリ菌の感染が胃の一部のみだと、偽陰性となります。そこで、胃の粘膜を採取してすりつぶし、ピロリ菌が繁殖しやすい環境で数日間培養して判定する方法(培養法)もあります。

さらに迅速に検査する方法として、採取した検体に試薬を加えて、尿素を分解する酵素(ウレアーゼ)をもっているかどうか、確認して判定する方法もあります。

内視鏡が不要な検査

内視鏡を要さないピロリ菌検査

現在いちばん簡単で、しかも確実なのはウレアーゼ試験を呼気で確認する検査(尿素呼気試験)です。まず、検査前に風船を一つふくらませ、次に試薬を飲み込みます。しばらく時間をおいてから、もう一つの風船をふくらませます。この二つの風船中のガスを分析することで、ピロリ菌の感染の有無がわかります。

ピロリ菌感染があれば、体内にピロリ菌に対する抗体ができます。この抗体を血液や尿で確認しよう、というのが抗体法です。ただし、以前にかかって今は治っている場合(たとえば除菌後の効果の判定)には偽陽性になるので注意が必要です。

糞便中のピロリ菌抗原を検査する方法もあります。これは偽陽性が少ない検査なので、除菌できたかどうか、の判定にも供せます。

ただし、いずれの検査についても 単独でおこなう場合には自費診療となります。予め、当院で内視鏡検査を行っている場合にのみ 保険診療が行えますので ご理解下さい。

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